株式会社 渡辺コンサルティングオフィス
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…渡辺コンサルの独り言…

(2017年1月22日付)

〜 QMS のパフォーマンスって?〜

皆さん、今日は! 毎日寒い日が続きますが、如何お過ごしですか? 16日、17日と京都へ審査に行って来ましたが、降雪もあり、いやぁ〜寒い事、寒い事。底冷えする寒さは久し振りです。17日の夜に千葉に帰ってきましたが、千葉は本当に暖かい! これから数年間、この時期に審査で京都へ伺う事になりますが、あの寒さには閉口ですね。

さて、今日も短縮ヴァージョンですが、9001 : 2015 で 「これは分かり難い」 「コンサルでも説明し難い」 というところがありますので、検証してみたいと思います。それは・・・、

9.1.3 分析及び評価
  1. ) 製品及びサービスの適合
  2. ) 顧客満足度
  3. ) 品質マネジメントシステムのパフォーマンス及び有効性
  4. ) 計画が効果的に実施されたかどうか。
  5. ) リスク及び機会への取組みの有効性
  6. ) 外部提供者のパフォーマンス
  7. ) 品質マネジメントシステムの改善の必要性
9.3.2 マネジメントレビューへのインプット
  1. ) プロセスのパフォーマンス、並びに製品及びサービスの適合

この 9.1.3 の c) 「品質マネジメントシステムのパフォーマンス」 って、なんだと思いますか? そして、何を分析すれば良いと思いますか? この 「品質マネジメントシステムのパフォーマンス」 は、当然、9.3.2 の c) プロセスのパフォーマンスと関連付けて考える方が良いと思います。
また、9.1.3 の d) 「計画が効果的に実施されたかどうか」 についても、何の計画を分析すれば良いのでしょうか? そもそも、6章のタイトルが計画です。でも、その他にも教育 ・ 訓練の計画に購買計画、日々の生産計画、事業計画・・・。様々な計画が企業にはある筈です。どの計画の事を言うのでしょうね?
それから e ) のリスク及び機会への取組みの有効性についても、企業の、特に経営者 (層) の問題意識と密接につながっています。この辺りはISOに取り組む以前の問題です。
※因みに、日本規格協会から出版されている 「 ISO 9001 規格要求事項の解説」 には、全く説明らしきものが有りません。これ程分かり難いのに、解説が無いのはちょっと考えられないですね。

さて、先ほどの c) と d) に話を戻しましょう。何を分析すれば良いのか? 実は、答えは無いのです。企業が ISO 9001 を導入し、活用するに当り、企業が良くなっていくためにこの規格要求事項をどう使えば良いのか? 逆に、「上手く使って下さい」 という事だと思います。

9.1.3 の分析及び評価には a) の製品及びサービス提供から g) の品質マネジメントシステムの改善の必要性まで7つの要求事項が並んでいますが、c) と d) は極めて抽象的です。という事は、何を分析しても審査では不適合にはならない。自分達が規格を理解し、どう、上手く活用しているか? ある意味、この要求事項はその理解のバロメータになるかも知れませんね。

例えば、工場内に大小10台の機械が並んでいるとします。その中でも特に大型機械の3台は老朽化し、故障が多く、かと言って取り換えるには億単位の資金が必要だし、また作業も忙しく、機械を止めている余裕もない。しかし、この数年不適合が流出し、クレームが相次いでいることから何か対策を練らなければならない。

これこそ企業が取り組むべき “課題” だし、規格がいう 「不確かさによる影響 = リスク」 です。

この状況で、経営者は何をしますか?

  • メーカーに来て貰って、修繕出来るところは修繕してもらう。定期点検をして貰う。
  • リペア製品を常に用意し、故障で止まった時でも自分達で修理を行い、短時間で再稼働出来るようにする。取付などはメーカーに直接、指導に来て貰う。
  • 社内に専属の工事班 (有資格者数名) を置き、予防処置的に機械の修理や保守 ・ 点検を強化する。
  • 現場のオペレータに教育を繰り返し実施し、日常の点検をしっかりと行うように指導する。異常の早期発見を心掛ける。
  • 機械の重要部品は、一定時間 (期間) 稼働したら故障する前に取り替えてしまう。
  • 機械本体や機械周りは勿論、工場内の徹底的な清掃に取り組む。

他にも対策は色々あるでしょうね。まぁ、それは兎も角、このような取組みの結果、以下のような改善 (所謂、“機会” ) が見られたとします。

  • 故障の発生件数(率)が減少し、稼働率が向上した。
  • 結果的にクレームが減り、生産性が向上した。
  • 材料の仕入れや電気代、運搬費などが減少し、環境側面でもパフォーマンスの改善が見られた。

さて、これは、9.1.3 分析及び評価の a) 〜 g) のどの項目に入るでしょうか?また、9.3.2 のマネジメントレビューへのインプットではどの項目に該当しますか? 皆さん、考えて下さい。今週の宿題です。

因みに、私が所属する審査機関で、以前、随分と審査現場でお世話になった方がおられます。その方はご高齢となり、しばらく前に引退されたのですが、長年に渡り大手企業で品質保証の責任者をされてこられた方です。随分、ご指導を頂きました。その方から教わった、忘れられない一言があります。それは 「機械の裏側を見ろ」 というものです。良い仕事をしている会社は、必ず、掃除が行き届き、機械のメンテナンスも怠らない。機械の裏側を見ればその会社のレベルが分かると言うのです。

さて、今日はこの辺で。今週も出張の連続で、西から東へと日本全国を飛び回ります。行ってきま〜す!


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