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…渡辺コンサルの独り言…

(2018年1月28日付)

〜3つのリスク〜

皆さん、今日は! まるで冷凍庫の中にいるような日々が続いていますが、如何お過ごしでしょうか? 兎に角、寒い! の一言ですね。私が住んでいる千葉県北西部などは暖かい方で、北海道で氷点下 31.3 度! え〜〜〜〜信じられない、それは日本の事ですか? と聞き直したい位の寒さです。インフルエンザが大流行しているとの報道もあります。皆さん、くれぐれもご自愛の程を!

さて、9001 や 14001、27001 規格など、2012 年以降に発行されたMS規格は、皆、アネックスSLという規格を作るための規格を土台として開発されていますので、全て構造も一つだし、そして 「リスクと機会」 という共通の概念が入っています。ところで、この “リスク” ですが、皆さんはリスクの本家本元 「 ISO 31000 リスクマネジメント − 原則と基本」 というガイドラインが発行されているのをご存知ですか? これは是非、ご一読頂きたいですね。と言ってもご多分に漏れず言葉が難しく、日本規格協会から取り寄せて読んでみたものの、「何のこっちゃ?」 と感じる向きもあるかも知れません。

私が普段から親しくさせて頂いている桜美林大学の高橋教授が、この ISO 31000 の解説セミナーを以前、高田馬場にあるグローバルテクノで行っておられました。そのテキストを久し振りにペラペラとめくってみると、いやぁ〜分かり易い! さすがは高橋教授です。ご本人の了解を得ておりませんので、この場で詳しく説明する事は控えますが、理解するための4つのポイントだけ掲載します。

1、リスクは意図した方向からの乖離量で表される。
2、目的 ・ 目標が決まらないとリスクは特定出来ない。
3、リスクマネジメント機能は3つに分類される。
  • 戦略的リスクマネジメント機能
  • 業務的リスクマネジメント機能
  • 危機管理機能 (クライシスマネジメント)
4、存在するリスクを評価しないと対応が決まらない。
  • 例えば、「影響度 vs 発生頻度」 のリスクマップで評価
この中で、特に3、は考えさせられます。
戦略的リスクマネジメント:
提携 ・ M&A、事業投資、業務改革といった、経営者による事業戦略実現などに係るリスクマネジメント
業務的リスクマネジメント:
通常業務で発生するリスクマネジメントであり、営業リスク、品質リスク、調達リスクなどで、リスク対応力を高めるリスクマネジメント
危機管理機能:
リスク顕在時の対応を指し、災害発生、重大クレーム、不祥事発生等におけるマネジメント (クライシスマネジメント)

これら3つのリスクマネジメントのうち、下の2つは我々現場の人間に求められるリスクマネジメントですね。危機管理機能は、例えば 14001 の緊急事態等に関係しますが、9001 も 27001 の緊急事態に対する備えは当然の事として求められています。ただ、9001 にはこの危機管理マネジメントは、規格としては希薄です。それから BCMS ( ISO 22301 : 事業継続 MS ) はこの危機管理機能そのものですね。

「リスクと機会」 について、我々審査員もコンサルタントも “念仏” のように言いますが、じゃぁ、リスクというものの考え方をどれだけ理解しているのか? 大変に疑問です。
審査で、経営者に対して 「リスクについて、どのような事をリスクとして捉え、どのように対応をしようとしていますか?」 というような質問を、私も含めて皆、普通に聞きますが、果たして審査員は3つのリスクマネジメントの “どのリスク” を指して、若しくは理解して質問をしているのか? 甚だ疑問です。勉強不足を感じます。また、これが明確でないと、経営者も答え難いと思います。

皆さんも、社内の内部監査などで 「リスクと機会」 に関する質問をされるでしょう? この辺りをキチッと理解されたうえで、自分達は今、どのリスクに対して質問をしようとしているのか? その辺りを踏まえて内部監査をされると、より有効な内部監査になると思います。

「今年度の品質目標について、その後の取組みは如何でしょうか?」 これは業務的リスクマネジメントに関する質問の例です。教育訓練然り、標準化然り、材料の吟味然り、設備機械然り、作業環境然り・・・。
様々なリスクを念頭に質問をされると良いです。

「火災を緊急事態として捉えていますが、普段、火災を発生させないように、どのような点検をしていますか?」 これは 14001 の緊急事態への備えに対するリスクマネジメントの質問です。風水害や大地震などは兎も角、自分達の手で防げる活動です。これも危機管理機能の一つです。

−マネジメントシステムは予防処置である。

さて、今日はこの辺で!


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