株式会社 渡辺コンサルティングオフィス
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…渡辺コンサルの独り言…

(2018年2月4日付)

〜二つの審査所見と顧客満足〜

皆さん、今日は! 寒い日が続きますねぇ〜。体調を崩していませんか? 私は仕事柄、東北方面に行く事が多いのですが、大雪や厳しい寒さに耐え、皆さん本当に頑張っておられます。千葉辺りで寒い、寒いなんて言ったら笑われます。頑張らなければ、ね! 皆さんもご自愛下さい。

先週の金曜日、都営三田線の高島平の近くで審査の仕事があり、JR 巣鴨駅で乗り換えて久し振りに行って来ました。随分、変わりましたね。“久し振りに” と言うのは、40 年程前、私が凸版印刷の系列会社で仕事をしていた当時、社員寮が途中の志村三丁目駅から歩いて7〜8分のところにあったのです。審査先に向かう朝、窓外の景色を見ながら 「そうだ! 帰りにちょっと降りて、当時の寮があるか見に行ってみよう」 と思い立ち、審査後、久し振りに当時の事を思い出しながらブラブラと歩いてきました。街の構造は当然、全く変わっていませんが、町並みはすっかり変わってしまっていました。駅の直ぐ横に 「おばこ」 という居酒屋がありましたが、当時からあるのはこの居酒屋と中学校くらいのもので、商店やオフィスビル、大きなマンションや工場群、全く記憶に有りません。また、当時、私がいた社員寮は建て替えられ、何処かの会社が入るビルになっていました。寂しかった。歩きながらふと 「あの頃、どんな顔でこの街を歩いていたんだろう。」 と思うと切なくなりました。仕事は好きになれず、まだ自分が何者かも分からず、何をしたいのかも分からず、ただフラフラしていた。いつしか心の中で40年前の自分に向い 「頑張れ! 頑張れ!」 って応援する自分がいました。皆さんもそんな経験、ありませんか?

さて、本題です。今回の審査所見で感じるところがあり、全て匿名ですがご紹介します。結論を先に申し上げると、どちらが顧客の満足度が高いか分からないという事です。場合によっては逆の事も十分にあり得ると言いたいのです。

先ず、最初にチームリーダーを務めた M 氏の審査所見の一例です。原文です。

「当組織が QMS を運用する上で活用している社内会議体が品質マニュアルの付属資料 「会議一覧 付表4」 に明記されている。営業部門が主催して成果をあげつつある 「開発会議」 についても一覧に反映させることを検討する余地がある。」

要は、「開発会議をやっているなら、それも会議一覧に載せましょう」 という “改善の機会” です。他にも “改善の機会” が幾つか指摘していますが、この類の指摘ばかりです。例えば、「内部監査の観察区分は Good / 適合 / 軽度 / 重度となっているが、内部監査報告書には軽度 / 重度の欄しかない、Good の区分も作る余地がある。」 といったものです。皆さん、どう思いますか?

さて、チームメンバーで入った私の “改善の機会” の例です。一番良いものを選んだ訳では有りません。

2017 年 11 月 7 日に○○の製造において大きな不適合が発生しています。その不適合報告書の再発防止処置欄に @ ○○ 表の作成と製品指図書での保管 A ○○ 製品測定用の治具の作成という主旨の2つの再発防止策が記載されていますが、こういった大きな不適合発生後の是正処置をどう標準化し、組織の知識として周知徹底していくか、蓄積していくか、この点で検討の余地があります。

本当はもっと核心に突っ込んだ所見 (自分ではそう思っています) があるのですが、不公平なのでこの所見を引用しました。皆さん、この “改善の機会” を見て、どう思いますか? 例えば、自社の審査でこのような所見が出たとしたら、審査に対する付加価値を感じますか?

何故、今回、この所見を載せようと思ったか? 審査が終わった翌朝、朝食を取りながら改めてチームリーダーの所見一覧を読み直してみたのです。正直なところ 「こんなレベルの審査じゃ話にならん」 と思いました。こんな指摘のために組織は高い金を払っていると思うと申し訳ないような気持になります。

しかし、以前、あるコンサル先 (しかも、全く関係の無い2社で) でこんな事を言われた事があります。共にその会社の役員の言葉です。しかも言っている事はそっくり!

「審査員はゴチャゴチャ言わんで、パッとやって、さっさと帰ってくれるのが一番良い。」

これは本音だと思います。「この企業さん達は審査という価値を分かっていないのだ。」 という意見も有るでしょう。でも、これも顧客の審査に対する評価なのですよね。そうすると、私は自画自賛で、「いやぁ〜、昨日は良い審査が出来た、核心に突っ込んだ良い改善の機会を指摘することが出来た。俺の方がレベルは上だ。」 と思ったのですが、じゃ、顧客の評価は、チームリーダーと私とどちらの方が高いのか? となると、これは分からない事になります。

「最終的に “良い審査” というのはお客さんが決めるのだ」 といのが私の結論です。じゃ、どうすれば良いの? という事になりますが、やはり、審査後の顧客アンケートが重要で、顧客は審査に何を望んでいるのか? ただ、マークが欲しいだけなのか? 第三者から見た業務上の改善点を審査で見出したいのか? この辺りの 「顧客のニーズと期待」 をしっかりと把握し、反映する事が重要ですよね。だって、お金を頂いているのだもの。

今日はこの辺で。


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