株式会社 渡辺コンサルティングオフィス
トップページ
データ経営構築と運用
審査の現場から
内部監査員養成講座
会社案内

…渡辺コンサルの独り言…

(2016年3月13日付)

〜会社の健康診断〜

皆さん、今日は、お元気ですか? 暑さ寒さも彼岸までと言いますが、今年は3月17日が彼岸の入り、20日がお彼岸の中日 (春分の日) です。スマホで調べてみると、確かに今週後半から気温が上がる予報です。寒い季節ももう少しですね。さて、今日も超多忙につき、短縮ヴァージョンです。御免なさい。

さて、9001 : 2015 の 9.1.3 分析及び評価です。ここの a) 〜 g) まで並んでいますが、悩ましいですね。そう、大変に広く書いてあるので、何を該当させればよいのか、悩んでおられる企業さんが多いのではないでしょうか。以前も一度、取り上げていますが、改めて検証してみたいと思います。但し、QMSに限定した考え方は捨てましょう。仕事そのもの、業務そのものからデータを拾ってくることです。例えば、“リスクと機会” への取組んだ結果を分析し、経営者に報告することや、逆に、潜在的な “リスクと機会” に関するデータ分析の結果を報告し、判断して貰うこともあります。そもそも組織としての問題意識に関することです。つまり、会社の健康診断と思ってもらえば良いです。

9.1.3 分析及び評価
組織は、監視及び測定からの適切なデータ及び情報を分析し、評価しなければならない。
分析の結果は、次の事項を評価するために用いなければならない。
a) 製品及びサービスの適合
b) 顧客満足度
c) 品質マネジメントシステムのパフォーマンス及び有効性
d) 計画が効果的に実施されたかどうか。
e) リスク及び機会への取組みの有効性
f) 外部提供者のパフォーマンス
g) 品質マネジメントシステムの改善の必要性
注記 データを分析する方法には、統計的手法が含まれ得る。
a)は製品及びサービスが適合状態を維持していることを示すデータを分析する事になります。但し、問題は何に対する適合なのか、これは組織が決めることになります。顧客要求事項なのか、組織の要求事項なのか、法的要求事項なのか。要求事項は様々ですので、これは繰り返しますが、組織で決めることです。メーカーさんでは、製品毎に収支を出していると思いますが、時々、赤字になる場合があると思います。土木工事や建設工事もそうです。一件毎に収支が出ると思いますが、その中で赤字は不適合ですね。組織の要求事項を満たしていない事は不適合です。クレームや製造中に不具合が出た、これが不適合と思い込んでいる方もおられますが、そもそも “赤字” は不適合です。こう考えるとマネジメントシステム経営研究会の主要なテーマである、現場と経理との連携が重要という事になります。
b)これは分かり易い。顧客の満足度に関するデータを収集し、分析する事です。但し、いつも言うように 「顧客満足 = 売上」 であっても 「売上 ≠ 顧客満足」 です。売上が上がっているからお客さんは満足しているというのは誤解ですね。「この時間帯に開いているラーメン屋はここしかないから、いつも食べて帰るけど、あまり美味くない」 と客は思っていても、店主は 「あのお客さんはいつも来てくれているから、常連だな」 と思い込んでいる。こんなケースはいくらでもあります。でも、顧客は満足などしていない。別なところで、遅い時間帯に美味しい食事出来るところがあれば、客はあっという間にそちらに行ってしまう。そこを理解していないとダメだと思います。
c)は、これが大変に広いし、分かり難いです。弊社では以下のように理解をしています。QMSの意図した結果に関連。対象は会社の問題意識に発する “仕組みの有効性” の検証。
例 : 何でもよい。原価管理プロセス、購買管理プロセス、検査プロセス、外注先評価プロセス etc.
多分、何が正解で、何が不正解という事はないと思います。仕組みそのものが適切なのか、期待した効果が出ているのか、考えて見て下さい。但し、データを収集し、分析することになりますから、何が該当するか、ここが考えどころですね。
d)ここは以前も書きました。計画には3年、5年といった長期の経営計画・事業計画から、小は、今日の生産計画、販売計画に至るまで、様々な計画が有りますので、何を対象とするかは組織で決めることになります。さらに、効果的に実施されたかと言っていますので、計画のアウトプット = 意図した結果を集めて分析しましょう。
e)リスク及び機会への取組みの有効性といっています。そもそも、組織が持つ “リスク及び機会” とは何なのか、そのデータを収集し、分析し、経営者に報告するプロセスがありますよね。また、例えば今年度取り組んできた改善活動の成果はどうなのか、有効だったのか、改善の効果はどうなのか。といった議論をするためのデータを集め、分析し、視覚化して経営者 (層) に報告することです。
f)外部提供者のパフォーマンスって何? っていう感じですが、こちらが要求したとこに対して、どう応えてくれているのかを検証しましょう。8.4.2 にも 「外部提供者の評価、選択、パフォーマンスの監視、及び再評価を行うための基準」 なんていう要求事項があります。品質面、価格面、納期面や営業担当の対応などもよく見るところです。特に、品質という漠然とした設問 ・ 監視点ではなく、もっと細かく、先方から提出されるデータや仕様、検査記録などが対象になるのでは? また、不適合に対する是正処置とその有効性などもパフォーマンスの監視です。
g)は、何でもありです。c) との違いが分かり難いでしょう。会社の仕事の在り方、仕組み自体の改善の必要性を検証するのですが、これも “分析” の対象ですので、どんなデータを持ってくるのか。但し、冒頭でも書きましたが、QMS (品質マネジメントシステム) に限定した考え方をすると詰まってしまいます。業務全体、仕事そのものの改善と考えると何か思い当たる点がありそうです。コミュニケーション不足や 「言った言わない」 に伴う連携不足、赤字の製品やサービス発生の原因となったものとその傾向、在庫の残高推移、仕入先 ・ 外部委託先からの納入品の可否と件数・・・。何でも良いです。

総じて大切な事は、統計的手法を使い、“可視化” すること “見える化” することです。問題点や傾向を明確にし、見た人が容易に現状を把握できて、判断し易くすることが大切です。審査で見ていると、どうもこの統計的手法が弱い感じがします。皆さん、日本規格協会 (日本品質管理学会認定) でやっているQC検定を取りましょう。勉強になりますし、仕事に活かせます。

さて、今日はこの辺で! それでは来週!


Copyright (C) 2006-2007 Watanabe Consulting Office CO.,ltd. All Rights Reserved. | 個人情報保護方針