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…渡辺コンサルの独り言…

(2017年4月2日付)

〜繋がった?MSと事業プロセス〜

皆さん、今日は! ようやくお花見の季節を迎えました。でも、私が住む千葉県北西部では、まだまだという感じです。早咲きの桜は咲いているようですが、近くの公園の桜はまだまだ! じゃないのかなぁ・・・。何と言っても毎日下ばかり向いて歩いていますから、世の中、どうなっていることやら! 風も冷たいし・・・。

さて、今回の標題です。皆さん、どうですか? ISO9001 : 2015 / 14001 : 2015 に取り組んでおられる企業様、事業プロセスとマネジメントシステム (以下、MS ) は上手く統合出来ましたか? 全然!という声が聞こえてきそうですが、どうですか? 実は、私に言わせると、これは当然! 当たり前だと思っています。

私は、MS と事業プロセスが統合出来ない、上手く繋がらない状態、所謂、ダブルスタンダードに陥る理由の一つに、事業目的 ・ 目標と品質 ・ 環境目標が繋がっていないのが原因だと考えています。つまり、「仕事は仕事、ISO は ISO 」 という状態です。

企業は、事業年度毎の売上 ・ 利益目標を掲げ、その実現に向けて様々な取組みをしています。また、3年後、5年後といった中 ・ 長期の事業計画を策定し、その中で今年度の事業計画があり、上下半期、今月、今週、そして今日の生産・販売計画まで落とし込んでいます。この計画策定と品質 ・ 環境目標が全くの別物になって仕舞っている事が最大の問題であり、ここに大きなムダが発生していると言えます。結果として 「何故、ISO をやっているのか分からない」 「自分達の仕事にどう役に立つのか、やらされているだけ」 というよく聞く話になっていきます。これじゃ、ね! 生産性が向上する筈も有りません。労務費だけでも莫大なムダが生じています。

フロー

左側にフローを書きましたが、この組立の中で本来は財務の視点、顧客の視点、業務プロセスの視点、学習と成長の視点が有る事になりますが、大切なのは、現場や末端の日々の活動が、会社全体の目標に繋がっているという事を現場に理解して貰う事だと思います。

もっと分かり易く言えば、会社全体の目標 (売上 ・ 利益) を出すために、目標を各部門に割り振り、それぞれの活動目標 ・ 計画を明確にする。この活動目標 ・ 計画を策定する段階で、リスクと機会所謂、目標に対する潜在的な阻害要因を明確にし、顕在化しないように計画に織り込んでいく必要があります。

このフローの中で部門毎の 「活動目標 : KPI 」 とありますが、これが品質目標 ・ 環境目標であり、MSを導入している企業であれば、必ずシステムは構築されている筈で、ここで “全社目標” と繋がります。ここが企業業績と関連して構築出来るか否かがポイントなのです。

企業ですから売上 ・ 利益を出していかなければなりません。この品質目標、環境目標は、顧客の視点 : 顧客満足の向上に繋がっています。品質目標は製品品質であり、サービス品質です。当然、これは顧客を意識し、顧客に喜んで頂くために我々は何をしなければならないのか? ここにマーケティングもあれば、技術の導入、短納期の達成といった学習と成長の視点、業務プロセスの視点が入ってきます。また、環境目標にしても環境へ配慮した製品やサービスの考察も必要だろうし、クレームや社内不適合 (品質異常) の発生は、そのままムダなコストに繋がるし、環境負荷の増大へ直結します。


もう一つ、考えたいのは、このフローの最後の方にある目標未達の場合の原因分析です。これはねぇ、検討頂きたいですね。審査員という立場で企業さんに訪問しますが、品質 ・ 環境目標未達の場合の原因分析をやっている企業さんは見た事が無いです。目標未達は、基本的に不適合です。では、何に対して不適合なのか? これは売上 ・ 利益を追求する企業の要求に対しての不適合であるべきです。この視点が無いように思えます。

でも、これも無理が無いですよね。だって、品質 ・ 環境目標と、そもそも会社全体の収益目標とがつながっていないんだもの! 原因分析などする必要すら感じないですよね。(ここで皮肉を一発)

目標未達の際に検討して頂きたいのがタートル分析図に基づ く 4M (マン、メソッド、マテリアル、マシン) です。これは売上 ・ 利益に直結する訳で、例えば、“クレーム10%削減” という目標が未達だった場合、当然! 無駄な労務費、材料費、資材費、外注加工費、運送費、倉庫料、光熱費等諸々のムダな費用が発生する事になり、当然! 売上総利益 (粗利) や営業利益の減少に直結するし、当然! 環境側面に直結する。

何故、品質 ・ 環境目標 ( KPI ) が未達だったのか? 原因は何か?

不適合やクレームの原因分析と利益損失の関係、そして会社全体の売上 ・ 利益 (営業利益) の達成に向けた影響の検証と改善活動・・・。ここに初めて教育 ・ 訓練、知識の共有化、標準化や基準 ・ 手順 ・ 効率的な段取の確立、品質と原価を支える材料の購入とムダの無い生産活動、機械 ・ 設備のメンテナンスと今後の機械化の検討等々、マネジメントシステムと直結した活動が見えてくる事になります。

このように、現場 ・ 末端の日々の活動と会社全体の売上 ・ 利益との関連を “見える化” し、日々の活動 (仕事) に繋げて考えていく事により MS と事業プロセスの統合 (一本化) が初めて見えてくるのではないでしょうか?

ISO 9001 も 14001 も、結局のところ、「正確」 「迅速」 「確実」 な仕事を追求しています。これは生産性向上に他ならない。正確な仕事、無駄のない迅速 (最短距離) な仕事、確実な仕事。これらすべて生産性向上に直結するし、顧客満足の追求に他ならない。そして顧客の創造、売上 ・ 利益の創造に繋がります。

今日はこの辺で・・・。


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