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…渡辺コンサルの独り言…

(2016年4月10日付)

〜経理を起因とした内部監査〜

皆さん、今日は、こちら千葉県北西部は公園の桜も葉桜に変わり始め、いよいよ春本番です。昨日など暖かいより暑い位で、ふと気が付けばGWも近づいてきているし、皆さん、如何お過ごしですか?

さて、12日は第4回のマネジメントシステム経営研究会です。前回もお伝えしたように、今回からテーマを設け、前半は規格の解釈、後半はその時々のテーマについて議論をするといった進め方をしたいと思っています。そして、今回は内部監査。新たにご参加される方も交え、突っ込んだ話をしたいです。

この研究会の基本の一つに 「企業会計とマネジメントシステムの一体化」 があります。それは業界紙 「アイソス」 にも記事や広告を出してきたし、この考えを広めることは私にとってのライフワークとも言える活動です。それでは、今日の独り言のテーマである 「経理を起因とした内部監査」 とはどういった事かというと、下記の損益計算書をご覧ください。損益計算書ってこんな構造になっているのですね。

会社によって勘定項目は一部異なりますが 「販売費 ・ 一般管理費」 のなかに 「広告宣伝費」 「給与手当」 「福利厚生費」 「旅費交通費」 「通信費」 「水道光熱費」 「減価償却費」 といった勘定が並び、本業の儲けと言われる “営業利益” が算出される事になります。

さて、問題はこの 「営業利益」 をどう出していくのかという事であり、そのための内部監査という事だと思います。例えば、一番上の方にある 「売上原価」 や 「販売費 ・ 一般管理費」 中に変動費と固定費が含まれますが、この変動費というのは売上によって変動するので変動費と呼ばれます。それでは変動費とは一体何かと言う事ですが、例えば原材料や半製品の 「仕入れ」 や外部に仕事を委託する 「外注加工費」 「外注費」 「運送費」 (これは販 ・ 管費) などが代表的なもので、都度、支払う費用です。また、固定費では代表的なのが人件費 (労務費) や家賃 (賃貸料) ですね。毎月必ず銀行口座から引き落とされるお金ですね。

ところで、ISO9001 : 2008 年度版の 8.2.3 プロセスの監視及び測定、2015 年度版でいう 9.1 監視、測定、分析及び評価において “プロセス” を監視し、測定し、データを集め、分析と評価をする事が要求されています。(評価する力量が要求される) 皆さん、各工程 (プロセス) で何を監視し、測定していますか?

例えば、ある工程で A 製品を作るとします。A 製品を作るために直接的に関わった “労務費” (担当したオペレータと作業時間) “材料費” (その工程で、その製品を作るために購入した材料費)、直接経費 (その工程で使用した “型” “版” の製造費、外注加工費等) と間接費 (工場全体に掛かる光熱費や事務部門など間接部門の運営費) などを必ず監視、測定している筈です。その中で、経理さんは必要以上に掛かった経費を監視・測定している筈です。(余談ですが、何故、企業は経理部門を MS の中に組み込まないのか不思議です。) 経理部門だけが、必要以上の原価が掛かっている事を社内にアラート出せるのです。そのためには各工程の標準作業時間や標準的な材料の使用量など “基準” が必要ですが・・・。

さて、問題はココ! 企業は製品毎に収支を出し、どれ位の利益が出ているかを日々監視 ・ 測定し、計算しています。利益をより以上出すためには直接費 (労務費、材料費、直接経費) を如何に押し下げるか、つまり、原価低減活動ですよね。ミス ・ ロス ・ クレームの無い作業をするための教育 ・ 訓練であり、作業の標準化であり、製品検査であり、購買先の管理であり、設計 ・ 開発や工程設計であり、作業環境の整備であり、不適合の再発防止・未然防止の筈です。

赤字になっている製品は、何故、赤字なのか? 以前も独り言で書きましたが、赤字の製品こそが本来の不適合の筈です。何故なら利益が出ていないからです。やれ “ぶつけた” “壊した” “スジが入った” というのも不適合なのでしょうが、赤字こそが企業にとっての不適合である。それでは、どこの工程 (プロセス) でどの程度の赤字が生まれたのか? 原因は何か、再発防止策はどうか、実施した成果はどうか?
どこに問題があるのか、教育 ・ 訓練か、作業の標準化の遅れか、製品検査に問題があるのか、購買先の選定 ・ 評価に問題があるのか、設計 ・ 開発段階や工程設計に問題があるのか、作業環境か、不適合の原因究明と再発防止 ・ 未然防止対策が不十分なのか。

この視点こそが内部監査なのではないでしょうか? そして、経理部門と一体化したマネジメントシステムの構築 ・ 運営こそが、本来の企業活動の姿なのではないでしょうか? これらを念頭に、ISO9001 : 2015 の 9.1.3 分析及び評価の内容を見てみると、違った側面が見えてきませんか?

  1. 製品及びサービスの適合 (不適合 = 赤字の発生源)
  2. 顧客満足度
  3. 品質マネジメントシステムのパフォーマンス及び有効性 (赤字の発生源)
  4. 計画が効果的に実施されたかどうか。(生産計画 ・ 段取り ・ 準備 = 赤字の発生源)
  5. リスク及び機会への取組みの有効性 (リスク = 赤字の発生源)
  6. 外部提供者のパフォーマンス (供給者の評価 ・ 選定 = 赤字の発生源)
  7. 品質マネジメントシステムの改善の必要性 (赤字の発生源)

 注記 データを分析する方法には、統計的手法が含まれる。

今回はこの辺で。


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