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…渡辺コンサルの独り言…

(2017年5月28日付)

〜経理から見た環境側面〜

皆さん、今日は! 25日(木)と26日(金)は雨で肌寒かったですね。東京も最高気温が20度に届かず、スーツも上着を着ないと辛い感じがしました。ところで、私はプロ野球の楽天の大ファン! 今年は快進撃を続けているので、昨年までの悲惨な状況とは打って変わり、大分溜飲を下げています。フレー、フレー楽天! 今年は優勝だ! そうそう、プロ野球に関して言えば、日本ハムの大谷翔平が肉離れで戦線離脱していますが、今、我が鎌ヶ谷の二軍グランドで調整中です。いつまでも鎌ヶ谷にいて欲しい気持ちと、早く一軍で見たいという気持ちと半々ですね。頑張れ! 大谷!

さて、少し前にも書いたかも知れませんが、改めて “経理から見た環境側面” を考えたいと思います。つまり、生産性から見た環境マネジメントシステムです。

〔場面設定〕

作業現場でA君(正社員)が組立作業をしています。その作業を完了するのに要した資源は以下の通り。

作業時間  :2時間(時間給 1,200円)
使った材料費:20円×40個=800円
外注加工費 :1,000円(材料40個分の加工費)

この他に間接費が掛かります。

間接材料費 :潤滑油や塗料などの補助材料費や消耗工具備品費など、製造に間接的に関わる材料費
間接労務費 :製品の品質管理や生産管理など、製造に間接的に関わる作業員の労務費
間接経費  :工場の設備や減価償却費、光熱費など、製造に間接的に関わる経費

製造原価を算出するには、実は沢山の費用が関わっています。上記では大変に大雑把な掴み方をしていますが、実際に製造原価を算出するには、各費用を細かな分類をしたうえで算出していく事になりますが、今回はこれは省きます。

この場面設定で環境側面はどのようなものが考えられるでしょうか? 意図したアウトプットは完成した製品ですし、意図しないアウトプットはこの作業によって生じた廃棄物 (ゴミ) や電気を使う事によって (原子力は除外) 発生した Co2 等があります。また、当然、原材料の産出に伴う天然資源への影響があります。普通、環境側面を考えると・・・

@廃棄物(原材料費)の削減(梱包・包装含む) 
A電気代=Co2の排出削減 
B天然資源(資材・機材・エネルギー)の枯渇への取組み

という事になろうかと思います。また、ライフサイクルという視点から考えると・・・

@製品の運搬や入出荷におけるエネルギー (ガソリン ・ 軽油 ・ 電気等) の使用
A自動車の排ガス抑制や運搬時の騒音の抑制
B消費者 (事業者) の製品 (商品) 廃棄時点の環境影響を考えた設計 ・ 開発 (リサイクルの容易さ)

こういった点を環境側面として捉えないといないといけないと思います。
しかし、こういった視点だけで良いのでしょうか?

生産性とは、アウトプット / インプットです。

@如何に少ないインプットで、一定のアウトプット(付加価値)を産出するか?
A一定のインプットで、如何に大きなアウトプット(付加価値)を産出するか?

という視点でモノを見なければなりません。産出された製品 ・ サービスは意図した成果 (結果) ですね。

この “生産性” という視点でA君の作業を見ると・・・

  1. どうしたら労務費=作業時間の短縮が出来るだろうか?
    A君の作業時間は2時間を要しています。この間、電気を使用しているため、当然 Co2 を排出している事になります。また、本人の力量や知識、経験という面での検証は、当然、直接労務費に繋がります。さらには、職場環境も考えたいですね。人間の動線や器具 ・ 工具の配置、IT 化、自動化等考える事は沢山あります。
  2. どうしたらもっと材料代を下げることが出来るだろうか? = 構成する部品数の削減
    使用している材料代を下げるには、設計 ・ 開発段階で完成する製品の部品数を減らす事を考えます。設計 ・ 開発を通じて使用する部品数を削減するという事は、当然、直接費 (労務費や経費) の削減に繋がり、これは原価低減活動に繋がります。また、原材料の鉄板を型でくり抜いて、加工材料を作っているならば、周りの部分は廃棄する訳で、この周りの廃棄する部分をどう削減するか (マテリアルフローコスト会計 : ISO 14051 ) という視点も欲しいところです。
    (図のグレーの部分は廃棄する部分) 破棄する部分の加工材料 このグレーの部分だってお金を払っています。例えば、鉄板 (基材) が1万円だとして、くり抜いた加工材料が8千円とすると、周囲の廃棄部分は2千円という事になり、この2千円は損失となります。
  3. どうしたら、もっと外注加工費を下げることが出来るだろうか?
    内製化という事で、自分達で作るよりは外注に出してしまった方が安いから外注に出すというのが一般的だと思います。内製化するためにはそれなりのインフラが必要だし、人件費も掛かる、材料代も掛かる、それだったら外注に出してしまった方が安い。これが自然な考え方ですよね? しかし、Aにもあるように、部品数そのものを減らすというような視点を持つと、外注に出す事自体を減らす事が出来ます。これも梱包 ・ 出荷や運搬、エネルギーの使用など環境側面が見えてきますね。

この他にクレームや社内の品質異常の発生は、環境負荷の増大に他なりません。先日、ある印刷会社に環境の審査で伺ったのですが、クレームや社内のトラブルの削減への取組みを一生懸命にやっておられました。
例えば、統計的な手法によるクレームの発生原因の分析 ・ 対策やクレーム ・ 品質異常の多い部署 ・ プロセスを捉えたうえでの再発防止への取組みは、著しい環境側面への取組みですよね。クレームや社内の品質異常と再生産は会社に取っての “利益損失” だし、会社の信用 (ブランド) = 機会損失にも影響します。

つまり、環境マネジメントシステムに取組むという事は、生産性を高めることと合わせ、会社としての利益 (粗利や営業利益) の増大 ・ 創出に直結するのだと言う事を考えたいのです。事業プロセスとMSの統合です。
また、QMS と EMS は一体化して考えた方が、会社にとっても有効なMSの構築が出来ると思います。

今日はこの辺で。


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