株式会社 渡辺コンサルティングオフィス
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…渡辺コンサルの独り言…

(2016年6月5日付)

〜会社の行く末〜

皆さん、今日は、6月に入りました。先日、新聞を読んでいたら 「今年はまだ台風が来ていない」 という記事が載っていました。確かに、日本列島を襲うか否かは別として、台風発生のニュースはまだ聞いていません。台風は、発生の時期云々は兎も角、毎年発生する個数は大体一緒なのだそうです。という事は、今年は夏から秋に掛けて集中するという事になり、それはそれで嫌だなぁと思う次第です。毎年、大雨や台風などで亡くなる方もおられ、被害が心配です。

さて、9001 も 14001 も、4.1 組織の状況の理解、4.2 利害関係者のニーズと期待という切り口から、経営者は我が社の置かれている状況を把握し、強みや独自性はさらに伸ばし、弱みや課題についてはどう取り組んでいくのか? 取り組んだ有効性はどうか? という、組織運営では当たり前のことがシステムとなり、規格改訂の柱になっています。それは経営者として3年後、5年後の我が社はどうあるべきかという長期的視野に立った企業の目的 = 意図した成果がシステム化された、明確になったという意味もあると思います。

先日、マネジメントシステム経営研究会に参加頂いているO大学大学院特任教授であるT氏のセミナーが東京ビックサイトであり、話を聞いてきたのですが、大変に印象深いくだりがありました。
T教授は、外資系企業に長年勤めた経験で、外国の人とミーティングをした際のある逸話を紹介しておられました。その外国人は 「日本人の話が良く分からない」 というのです。日本語が分からないのではなく、@決定権者が来ていないので、その場で物事が決まらない A企業の戦略も戦術も曖昧 = 企業の長期的視野の欠如。つまり、「このミーティングは何のためにやったのか分からない」 というのだそうです。外国のスタッフは常に目的 ・ 目標が明確で、そこに行くためには最短距離でどう進めば良いのか、いつもこの点を考えている、という話が大変に印象深かったです。現状を把握し、目指すべき状況を明確に描き、現状と目的 ・ 目標の乖離を埋めるにはどうすれば良いのか。こういう思考回路が自然に身に付いているというのです。
2012年5月に発表された付属書SLに基づき、既に ISO22301 ( BCMS ) や ISO27001 ( ISMS )、そして昨年9月に 9001、14001 が発行されていますが、企業として (意図した) 目的 ・ 目標を明確にし、取り組むべき課題を明確にし、事業に取り組んでいくという思想が前提にあると思います。考えてみれば企業経営にとっては当然の話。経営者の MS における位置付けが益々重くなっているし、前述の通り、経営者に対して 「将来、我が社はどうあるべきか、どのようにお考えですか?」 という問いかけがどの組織に対しても求められています。審査でも必ずこの点が聞かれると思いますし、私も聞きます。その経営者の想いが現場にどう浸透しているのか? これは 2015 年度版の審査では大きな柱です。

ところで・・・、
2週間前の独り言で 「失敗の本質」 という名著をご紹介しました。この本の中で 「日本人は練達は得意だが、大局的に物事を把握することが苦手」 という主旨の記述があるのですが、これは日本人の性質なのでしょうか。審査員仲間とも話すのですが、「我々審査をしている中小零細企業の経営者の中に、数年後はこうありたいと明確に将来像をイメージし、日々活動をしている経営者は果たしてどれ位いるか」 と話すことがあります。先日のT教授のセミナーの中で、「経営者にその熱い想いを語って頂いた」 という話があったのですが、少なくとも私が知る限りでは、経営者面談において熱い想い、仕事に掛ける情熱を伺った事は殆どありません。(京都の某印刷会社のT社長が熱く語っていたなぁ・・・) 日々の仕事をどうこなし、今期の売上や利益をどう出すのか? 近視眼的な社長さんが殆どです。まぁ、それだけ市況が厳しいのかも知れませんが、ね。ただ、果たしてそれで良いのか?

来週7日 (火) が次のマネジメントシステム経営研究会ですが、その中で、「損益計算書に基づく内部監査」 をテーマに話してみようと思っております。外注費、外注加工費、労務費、資材費、交際費、光熱費、運送費、通信費・・・。これらはすべて現場のプロセスと直接関連しています。すべてプロセスの結果であり、企業にとってどれも重要な業績の評価指標 (KPI) です。この中で以下のような着眼点があると考えるのです。

  1. クレーム、社内不適合の発生と労務費、材料費、経費との関連
  2. 供給者の評価と資材費、外注費、外注加工費との関係
  3. 各営業担当の売上・利益と交際費との関係
  4. 営業プロセス起因による無償対応の発生状況とその分析・評価

○○費に年間これだけ掛かっていますね。この金額のうちどれ位がミス ・ ロス ・ クレームによって発生した費用ですか? 原因は究明されていますか? 再発防止はどうなっていますか? 標準化されていますか? 現場は新しい手順で仕事をしていますか?

他にも色々と着眼点があると思いますが、損益計算書の各勘定から現場の活動の改善点を見出す、といった取組みが出来ないものか、参加各社と検証してみたいと思っています。

また、経営者がその意図した成果 (結果 = 売上? 目指す方向性?) を達成するために、どのような取組みが必要なのか。そのために何処に、どれ位資金や資源を投入し、その費用対効果はどうなのかといった側面と、マネジメントシステムの関連性 (教育 ・ 訓練費、設備投資額、広告宣伝費、交際費等営業活動関連) を見るに、分析及び評価の中で何のプロセスを対象とし、どう分析し、どう評価するか? 資金面だけでなく、費やした時間 (比例して発生する人件費、原材料費など諸々) も重要な指標なのだと思います。

来週はこんな研究会にしたいと思っております。

今日はこの辺で。


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