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…渡辺コンサルの独り言…

(2015年6月27日付)

〜環境目的 ( 目標 ) とその活用〜

いや〜、梅雨ですね。鬱陶しい天気が続きます。ところで、全く知らなかったのですが、“五月 (さつき) 晴れ” というのは6月 (陰暦の5月) の梅雨時に見られる晴れ間を言うのだそうですね。これは知らなかったです。Wikipedia によると、「さつきばれ」 と読む時はこの意味になるのだそうです。但し、これは誤用だそうで、新暦の5月の晴れという意味で使われ、これが国語辞典に掲載されることがあると書いてあります。また、この “五月 (さつき) 晴れ” の他に “五月 (ごがつ) 晴れ” というのがあって、これは正真正銘5月の晴れ間を指すのだそうです。と言う事は、何の事は無い、どちらも正しくは新暦5月の晴れ間を指すという事になります。なぁ〜んだ ! (それにしても我ながら無知ですね。)

さて、今回、独言で初めてISO14001の話題を取り上げます。その前に、先日、日本規格協会に問い合わせたところ、ISO9001も14001も、FDISの英和対訳版については7月上旬から中旬に発行されるとの説明でした。いよいよFDIS発行ですね。

本題に入る前に、前々回取り上げた 「リスクと機会」 について、14001:DIS版は 「脅威および機会に関連するリスク」 と表記されています。これは、紆余曲折があった末、結局、「リスクと機会」 に変更されています。今年の2月に東京でTC207/SC1/WG5が開催され、FDISが議論される中で説明があったようです。TC207も足並みを揃えた形ですね。

さて、以前から議題として取り上げたかった事があります。それは環境目的および目標の考え方です。

例えば、製造業であれば工場から排出される排水、騒音、振動、大気の汚染、悪臭や廃棄物、土壌の汚染 (典型七公害) など非常に分かり易い環境側面があり、この中で“著しい環境側面”の抽出と、関連する法規制の順守を通じて環境ISOに取り組んでいくというのが一つの形だと思うのです。

さらには、製品の設計段階から環境負荷を考慮した製品を提案し、販売していく。環境への取組みを報告書としてまとめ、企業のCSRの一環としてアピールしていく。これも企業姿勢として大変良いと思うのです。
REACH指令も良い、Rohs指令も良い、環境法順守も、著しい環境側面への取組みも良いでしょう。でもね ! 果たしてそれだけだろうか?皆さん、ちょっと忘れていませんか ? と申し上げたいのです。

それは・・・、
1、環境目的(目標)も、品質目標も一つに考えられませんか?
2、“重大な環境側面” をひとつ見落としていませんか ? という事です。

環境ISOに取り組んでいる某工場、残業が多いのです。残業が多いという事は、それだけエネルギーを使っている事になります。電気、ガス、水道は当然ですが、その他にも原材料が投入されます。
そして ! 電気、ガス、水道、原材料を使うという事はそれだけ鉱物資源や化石燃料を使い、もう一つ ! CO2 を排出する事になります。

例えば電気ですが、CO2 の排出量について下記のような計算式があります。

    電気使用量 (Kwh) × 電気の排出係数 (t- CO2/Kwh) = CO2 排出量

電気の排出係数は、電力会社によって異なります。火力発電の比率が高いと、排出係数は大きくなります。
環境省発表の排出係数は以下のとおりです。(平成22年度の実排出係数) (平成24年11月6日環境省発表)
・東京電力:0.000464 (t-CO2/kWh)
・関西電力:0.000450 (t-CO2/kWh)
・エネット:0.000409 (t-CO2/kWh) 等
【ご参考】環境省ホームページ (http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=15912)

前々号でも取り上げましたが、何故、残業が発生したのか、という点を考えたいのです。その際も書きましたが、「あのミス、ロス、クレームさえ無ければ、もっと金は残っていた筈。」 です。つまり、あのミス ・ ロス ・ クレームが無ければ、損益計算書にある人件費はもっと下げられる筈なのです。不適合が減少すれば、絶対に営業利益 (率) は改善する。手元に金が残る !

人件費 (残業代) の他にも環境ISOに取り組む場合、ガス、水道、電気、材料費、ガソリン代・・・、様々な環境側面に直接影響を及ぼすエネルギーに関わる費用 (経費) を考慮すると、当然、「あのミス、ロス、クレームさえ無ければ、もっと CO2 の削減が出来たし、手元に金は残った。」 という論法は成り立ちます。( CO2 の排出は地球温暖化に繋がりますよね ! )
さらに、稼働率 (人、機械) の向上や歩留まりの改善、生産計画と実績の乖離などが改善されれば様々な環境負荷は低減し、営業利益率が向上 (改善) する事は当然 ! と言えます。
先ほどの “典型七公害” にしても、作業時間の短縮 (効率化) が進めば、騒音も、振動も、廃棄物も、あらゆる環境側面に好影響を及ぼす事は当然の結果です。そもそも、電気代を考えるとサービス業も、事務管理部門も他人事ではありませんよ !

私が申し上げたいのは、皆さん、この側面を見落としていませんか ? という事。つまり、環境目的 (目標) も品質目標も同じもの、例えば、目標を 「作業時間の短縮」 とすれば 「標準時間の設定とその実績乖離測定」 や 「ミス・ロス・クレーム」、つまり不適合の低減は不可欠だし、当然、環境影響の負荷低減に繋がることになり、結果として会社の営業利益 (率) は改善します。

そのためには、
4M = 「教育・訓練の実施」 「手順の標準化と見直し」 「設備点検の実施・徹底」 「適切な材料の受入・投入」 + 「顧客満足」 「営業・受注」 「製品実現 (製造管理)」 「外注管理」 「出荷・在庫 (保管)」
といった各プロセスに関連した情報 (記録) の集積とデータ分析、再発防止と未然防止が不可欠です。これがシステム (仕事のやり方) の継続的改善です。

今回は以上です。


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