株式会社 渡辺コンサルティングオフィス
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…渡辺コンサルの独り言…

(2016年7月10日付)

〜コンサルタントの必要性〜

皆さん、今日は、いやはや猛暑があったり、涼しい日があったりで体調管理が大変です。猛烈な台風1号も台湾から中国に抜けたようで、取り敢えず日本に影響がなく助かりました。さて、いよいよ今週14日の木曜日から小笠原は父島に行って来ます。ドルフィンスイム (野生のイルカと一緒に泳ぐツアー) やビーチでのシュノーケリングも予約したし、気持ちがそわそわし始めました。でも、今週も忙しいんだよなあ・・・。もうひと踏ん張り、頑張ろう!

私は、審査員としての活動とコンサルタントとしての活動を平行して行っています。持論ですが、この仕事は審査とコンサルと両方をやらなければ全体が見えないし、良い仕事が出来ないと思っています。審査で色々と指摘をするのも良いのですが、じゃぁ、それを具体的に改善するためには (組織が) どうすれば良いのかが想像つかないと審査は薄っぺらになり、受審者側もピンときません。逆に審査員としての力量の無さを見抜かれてしまう。「審査員が来る度に意味の無い、余計な仕事が増える」 これでは企業が ISO の認証に対する価値や意義を感じなくなるのも分かります。

ところが、(手前味噌ですが) 逆のケースもあり、それも困ったものなのです。先週も埼玉県内で審査をしてきたのですが、審査にコンサルタント同席の必要性を痛感しました。色々と改善点を話すのですが、組織側はどう対応すれば良いのか分からないと言います。「渡邉先生の言われる事は良く分かるのですが、じゃぁどうすれば良いのか分からないです。」 と言われました。これは辛いですね。
例えば、先日の審査で購買先の評価について、以下のような話をしてきました。但し、購買先の評価はどの組織さんも苦労されていて、皆さん、似たり寄ったりです。

<良くある購買部門 / 購買プロセスでの指摘>

  1. 購買先の評価項目が 「品質」 「納期」 「価格」 の3つで、評価内容も全て同じ。しかし、協力会社や仕入れ先の業種を見ると非常に多岐に渡っている。運送や機械加工、原材料、組立、印刷、建設、代理店、IT 関連等々とあるが、果たしてこれら多くの業種に対して同じ評価項目と内容で良いのだろうか? 業種毎 ・ 業界毎に評価すべき “特性” があるのではないではないだろうか?
  2. 協力会社や仕入先から組織に営業に来るであろう。例えば、「こういった設備と技術を導入しました」 とか 「新製品を開発しました」 「新たに営業所を開設しました」 といったメリットのある変化もあれば、逆に 「技術者が退職し、今までのような要望に応えられなくなりました」 といったデメリットの変化もあるだろう。これらの変化はどこに記録されるのか? 皆、担当者の頭の中にあるのでは? これらをキチンと記録して、当社にとってのメリット ・ デメリットの情報の共有化を図るべきである。会社や製品のパンフレットを一緒に綴じて、保管しても良い。
  3. 協力会社、仕入先だが、評価に差が無い。評価内容を詳細に見ると、価格に対する協力性が低かったり、納期の評価が低い会社も散見されるのに、殆どの企業が A クラス。例えば、年に1回以上納期遅れが発生し、顧客クレームが発生したら自動的に B ・ C クラスに落としたりしても良い。もっと差を付けるように工夫するべき。
  4. 下請負業者から納入される (半) 製品や原材料の受入検査をする時、どんな視点で見ているだろうか? 「当社の製品要求は厳しい」 と言われるが、それならそれで (半) 製品や原材料を “その目” で見ている筈で、それらの評価や下請負業者に対する評価が、果たしてこの供給者評価表に反映されているだろうか?
  5. 購買は、会社からお金が出ていく話である。如何に “出” を少なくし、良い製品やサービスを購入するかという重要なプロセスであり、会社の利益と直結した活動であり、責任が重い。例えば、責任者が 「現状の ISO でやっている事は、実際の購買とは大きなギャップがある」 と言っている場合、購買担当者が普段やっているシステムを ISO のマネジメントシステムと統合する必要がある。ISO の規格要求事項を満たす事ではなく、現場のシステムの中に規格要求事項に該当するプロセスやシステムがある筈、それを文書にまとめる事 (見える化 ・ 共有化) が大切。また、担当者の頭の中にある購買先の評価は、言わば 「組織の知識」。例えば、購買部長 (しかも定年間際) が分かっていれば良いというものでは無い。システムとして構築する必要がある。

さて、話は戻ります。そう、こういった話をしても、これを具体的にどうすれば良いのかが組織さんには分からないのです。
例えば・・・。

  1. は 「品質」 「価格」 「納期」 の3つで評価されている組織さんは多いのですが、業界毎の 「品質」 は違う筈です。輸送能力だったり、技術者のレベルだったり、緊急時 (超短納期やトラブル発生時) の対応 ・ 協力状況だったりと、様々な管理点 ・ 評価点があると思います。品質の欄は空欄にしておき、業種毎の特性に基づいた評価内容を手書きでも、PC 入力でも構わないので、特性を書き入れて評価すると良いでしょう。
    また、「品質」 「価格」 「納期」 といった他にも色々と評価すべき点はあるのでは? 「提案力 ・ 企画力」 「調達力」 「商品の情報量」 「営業マンの応対」 等など、普段、外部提供者の評価を行っているままにシステムの “見える化” をしましょう。
  2. は、外部供給者の長所 ・ 短所と言った欄を設け、そこに 「組織の知識」 を書き入れておくべきでしょう。また、施設 ・ 設備を増設した、技術を導入したといった都度、追記し、情報の更新 ・ 共有化を図るべきです。また、実際にはパンフレットや製品見本なども管理されている筈です。
  3. は、差別化するシステムを考えましょう。 「80点以上はAランク」 なんていう組織がありますが、これだと皆、Aランクになって仕舞います。尚、ランク付けは規格要求事項では有りません。
  4. は外部提供者毎、主要製品毎に1年間の検査結果、全体的な評価を書けるような様式の工夫をされたらどうでしょう。この場合、総合評価へのインプット情報が何かを明確にし、システム構築が必要です。年間の不適合件数なども良いし、何等かの管理図など統計的な指標も必要かも知れません。協力会社が出してくる検査結果なども重要です。また、外れた時のデータ / 件数を月次で纏めるという方法もあります。

話は戻りますが、審査ではコンサルタントの人がいて欲しいですね。我々審査員が言った事を理解し、「それじゃ、こうしましょう」 といって、システムを改善してくれる人が不可欠だと思います。しかし、審査でコンサルタントの人が同席した経験は殆どありません。どの組織もコンサルタントとの契約を切っている。何故? と思います。ただISOの認証を取れば良いというのではなく、マネジメントシステムをどう使いこなして “組織の意図した結果” を出していくのか、そのアドバイザーとして機能してこなかったという事になるのでしょうか。

今回の2015年度版改正でも、ある親会社があり、その下に子会社が数社ある関西の上場企業に関与して、親子2代続けてコンサルをしている方がおられる様ですが、親会社、子会社に対して 「マニュアル1社につき20万円でやります。」 と言ってコンサル? 営業? をしています。この意識、何とかなりませんか?
こういう人がいるからこの業界はおかしくなる。先進7か国で認証が減っているのは、唯一、日本だけです。

今日はこの辺で。それでは行って来ます。来週の 「独り言」 はお休みですよ〜〜〜。


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