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…渡辺コンサルの独り言…

(2017年7月2日付)

〜購買先のリスク〜

皆さん、今日は! いや〜梅雨が明けましたね。といっても今年の南関東は極端な空梅雨で、全然雨が降りませんでした。やはり温暖化の影響なのでしょうか? ご存知の通り九州や東海、北海道や東北で豪雨になっているのに南関東だけが連日の暑さで、何だか申し訳ないような、それはそれで大変なような・・・。多くの大切な命も失われ、複雑な心境です。何れにしても大変な暑さで、皆さん、体調を崩さぬようご自愛の程を!

さて、本題。「購買先のリスク? あれ、機会について2回に分けて書くんじゃなかったの?」 いや〜その通りで、先々週、確かにそのように申しました。ところが、1回飛ばしの2週間も経つと、「はて? 機会について何を書くつもりだったっけ?」 ということになってしまい、オジサンすっかり忘れてしまったので御座います。(笑)
そこで、お詫びと言っては何ですが、先日伺った審査先で気が付いた事をご案内して、お詫びの記としたいと思います。

購買先の評価は、9001 を導入されている企業さんであればどこの会社もやっていると思います。仕入先や外注先の評価は規格要求事項ですので、何等かの評価を行っていないと不適合となり、是正処置を求められます。しかし、多くの会社は何のために仕入先や外注先を評価しているのか、良く分かっていないのでは? と感じるのです。そもそも評価項目は “品質” “価格” “納期” が主で、これに営業担当者の対応が加わる程度。正直なところ、このような評価を行って何の意味があるのか? 疑問だし、そもそもマネジメントシステムの使い方、つまり、仕入先と外注先に対する評価方法が確立されていない、というのが実際なのだと思います。例えば、仕入先や外注先をどのように評価すれば、自社にとって有益なプロセスになるのか? その仕入先や外注先と取引きをするに当り、メリットやデメリットを明確にする必要があると思います。

先日の審査先とのやり取りは以下のような内容でした。

私      :
これが外注先の一覧ですね。何社位リストアップされていますか?
購買担当者:
A業種で8社、B業種で10社ですね。
私      :
あぁ、各社が保有している機械や得意な分野が書いてあって、大変に良いですね。ところで、この合資会社T商会と言う会社は、何名位の会社ですか?
購買担当者:
70歳位の夫婦二人でやっている会社です。
私      :
それは・・・、どうなんですかね? 70と言えばそろそろ会社を閉める事も考えているだろうし、いつまでも仕事をしているとは思えないですよね。大体、この会社を起因としたクレームが、確かありましたよね?
購買担当者:
あります。今年1件と昨年1件、出ています。
私      :
その70歳の夫婦が二人でやっているという事は、社内の他の誰かはご存知ですか?
購買担当者:
いえ、誰も知りません。
私      :
それこそ組織の知識で、そういった情報を共有することが大切ですよね。

こんな感じでした。T商会は70歳の夫婦二人でやっている会社です。そもそも目や耳も衰えてくるだろうし、いつまでも仕事は出来ないですよね。また、問題なのは、70歳の夫婦二人でやっているという事、所謂、購買先のリスクを担当者以外、社内の誰も知らないという事だと思います。他の取引先にしても然りで、メリット ・ デメリットを購買担当者しか知らない。これは、やはり見直すべきだと思います。もし、仮に購買担当者が何等かの理由で長期に渡って休むという事になれば、企業にとってもリスキーな事態に陥ります。

さて、規格の 4.1 組織及びその状況の理解では “外部及び内部の課題を明確にしろ!” と言っています。この外部の課題というのは何も社会全般の話ではありません。仕入先や外注先、協力会社も含めての外部です。仕入先や外注先が持つリスクを把握し、予防処置を取ることは企業にとってのリスク回避であり、外部提供者の評価においては欠く事の出来ない要素だと思います。

例えば、自社の製品品質上重要な部品や半製品の “製造元 ・ 納入先の評価” が、果たして品質、価格、納期だけで良いのでしょうか? 以下は、良く聞く話です。

  • 高い技術レベルを支えているベテラン技術者が、来年定年を迎える。しかし、技術の承継が進んでいない。
  • 生産設備の老朽化が顕著で、新規設備の導入も行われていない。
  • 自社も含めて主要取引先が海外への進出が進み、この数年、業績の悪化が伝えられている。
  • クレームが今年度に入り2件発生している。社長がワンマンで、再発防止が進んでいない。 etc.

こういった取引先が持つリスクを購買担当者はキチンと把握し、また、逆にメリットも把握して社内において情報を共有すること、必要に応じて何等かの予防処置を打つ事が重要だと思います。

マネジメントシステムは予防処置である。

今日はこの辺で。


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