株式会社 渡辺コンサルティングオフィス
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…渡辺コンサルの独り言…

(2016年8月21日付)

〜最近、想うこと〜

小笠原の風景皆さん、今日は、台風が日本列島に向かっています。それも3つも! 特に台風9号ですが、関東直撃でしょうか? となると、今週の関東地方は大荒れになりそうですね。交通機関も乱れるだろうし、皆さん、早目に帰宅しましょう。その中で最近一つ嬉しい事があって、台風が小笠原諸島付近を通過する時、朝のNHKのニュース番組を見ていると父島の二見港がTVに映ります。あの映像は多分ですが、小高い丘の上にある大神山神社の境内にTVカメラが据え付けられていると思われます。私も全く場所で、全く同じアングルで写真を撮ってきたので、本当に嬉しい。また、ず〜っと右側にカメラが動くと海岸近くの宿泊したホテルも見え、ニュースを見ながら 「おっ! 父島だ! ホテルだ!」 と一人、TVの前に騒いでいます。(また行きたいなぁ・・・)

さて、最近、コンサルティングを通じて感じた事や本を読んで感じた事を散文的に書いてみたいと思います。纏まりが無いですが、お付き合い下さい。

1、外部の課題
規格の 4.1 ですが、ご存知の通り 「組織及びその状況の理解」 であり、「組織は、組織の目的及び戦略的な方向性に関連し、かつ、その品質マネジメントシステムの意図した結果を達成する組織の能力に影響を与える、内部及び外部の課題を明確にしなければならない。」 とあります。ここで私が言いたいのは 「内部及び外部の課題」 の “外部” に関する事です。2つの条件がありますね。

  1. 組織の目的及び戦略的な方向性に関連する
  2. 品質マネジメントシステムの意図した結果を達成する組織の能力に影響を与える

この2つに関連する “外部の課題” とは何か? 一つは、顧客が持っている問題 ・ 課題を指していると思います。
顧客が、「これは使い難い、面倒だ、こういうのが有ればよいのに・・・。」 という問題を、企業である我々がどう解決するか、所謂、市場の持つ課題の事を言っているのだと思います。その課題が大きければ大きい程、巨大な市場という事になります。そもそも、我々の仕事は基本的にソリューション = 問題解決ですよね。営業プロセスは、常に顧客が持つ課題を浮き彫りにし、その解決によって商機を見出している。逆に、顧客が持つ課題 (問題、悩み、不満) に辿り着けない営業マンは売れない! という事になります。
勿論、広く、広く考えなければならないと思います。例えば、組織を取り巻く脅威 (ライバル企業や様々な法規制、物理的 ・ 地理的な制約) も外部の課題だろうし、そのまま内部の課題 (不備、不足、弱みなど) に直結するものだと思います。どれも営業展開を考えた際に避けて通れない部分で、これらを明確にすることはそのままスウォット分析になりますね。因みに、上記の 1. と 2. で言うところの 2. に該当します。いずれにしても、顧客の問題解決は経営者自身も考えなければならない事だし、一人ひとりの営業マンのレベルでも考えなければならない点であります。

2、企業の戸惑い
2015 年度版の規格改訂に伴い、現在、幾つかの企業様のお手伝いをしています。中小企業というより零細企業が多いのですが、役員の方が先頭に立って私の説明を聞いておられる企業様が何社かおられます。その中で、何社かは 「規格のこういった細かな説明は初めて聞いた」 という組織がおられ、さらには説明をしているうちにある一種の戸惑いを隠せない企業さんが有ります。例えば、「企業の戦略的な方向性を明確にし、その方向性 (意図した結果) が明確になって初めて “リスクと機会” が明確になります」 「社長さんから、今後、3年後、5年後のあるべき姿、企業として目指すところを話されますか」 というと、「そんな話は聞いたことが無い、そもそも我々はISOの認証が取れれば良いので、こんな話になるとは思っていなかった」 と言わんばかりの企業さんがおられます。これには困るんですよね。つまり、今回の品質も環境も、その規格の意図するところを企業に説明し、組織の実態に合わせたコンサルティングをしようとすると、それは経営コンサルになるのです。ところが、企業側はそんな事は考えていなくて、彼らはISOの認証維持が目的であり、結果、標題のように 「戸惑ってしまう」 のです。大変基本的なところで話が食い違ってくる訳で、本当にやり難い。困ってしまいます。マネジメントシステムの存在意義、社会における立ち位置や認識が全然違う。まさに “情報の非対称性” ですが、他のコンサルさんはどうしているんだろう?

3、標準化
今、KADOKAWA (出版社) から出ている 「トヨタの失敗学」 ( OJT ソリューションズ社という本を読んでいるのですが、大変に分かり易く、また、参考になる本です。これはお勧めです。是非、皆さんも読んでみて下さい。その中で、chapter 3、lecture 01 に 「標準」 で失敗が激減する、という項があります。その冒頭にこんな一節があります。

トヨタの仕事には「標準」という考え方があります。
標準とは、現時点で最善とされる各作業のやり方や条件のこと。作業者は、これにもとづきながら仕事をこなしていきます。簡単にいえば 「こ の「やり方でつくれば、うまくつくれる」 という取決めです。標準を守れば誰が仕事をしても同じ成果が得られるようになっているので、失敗はなくなり、仕事の質も高くなります。具体的には、作業要領書や作業指導書と呼ばれるものが 「標準書」に該当します。
たとえば、ある部品のボルトを締めるという作業で、「しっかり締めるように」 と指示されても 「しっかり」 の度合いには個人差があります。しっかり締めたつもりでも、ボルトの締め付けがゆるくて、不良が発生してしまう可能性があります。しかし、「カチッと音がするまでボルトを締める」 という標準が決められていれば、誰が作業をしても同じ強さでボルトを締めることができます。
標準とは、誰がやっても同じものができるしくみなのです。

こんな事を書くと、「渡邉さん、あんたが言うほど標準化なんて簡単なものじゃないんだよ」 という声が聞こえてきそうです。でも、何か問題が起きるたびに真摯に、誠実に問題と向き合い、原因を究明し、どうしたら再発防止が出来るのか、その小さな、小さな、気の遠くなるような努力の積み重ねが現在の “トヨタ” を作った事は間違いない訳で、簡単な事も、簡単な事じゃない事も、繰り返しやり続ける以外ないのだという事だと思います。但し、やる気が有ればの話ですが・・・。

中部地方の或る小さなメーカーさんの管理責任者の言葉が忘れられません。「渡邉さん、不良やクレームが減らなくて困っているのです」 と。上記のトヨタの言葉を借りれば、最善と思われる作業標準を文書化すること。(組織の知識) そして、不良が発生する度に真の原因を究明し、再発防止策を常に “標準” に反映させながら、現場に根気よく教えていく他は無い。それが “カイゼン” であり、結論です。

皆さんの会社は如何ですか?

今回はこの辺で・・・。


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