株式会社 渡辺コンサルティングオフィス
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…渡辺コンサルの独り言…

(2015年9月13日付)

〜新規格について〜

台風 17 号と 18 号、最初は 「そんなに大した事は無いだろう!」 と思っていましたが、思わぬ置き土産! 亡くなられた方や行方不明になられた方々のご家族のお気持ちはいかばかりか・・・。亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、行方不明の方々は一刻も早く見つかって頂きたいです。また、水没し、倒壊した家々を映像で見ると、とても他人事には思えなくて・・・。

さて、いよいよ IS の発行ですが、環境は 9月16日、品質が 23日のようです。また、JIS の発行は同時で 11月20日(金) だそうです。間近に迫ってきましたね。
実は、11日(金) 12日(土) と、私が所属する審査登録機関の審査員合同研修会だったのですが、その席上、(当然ですが) 品質 ・ 環境の FDIS に関する講義がありました。特に、環境は今までのようなシンプルな構造ではなく、アネックス SL に基づいて新規格を作っていますので、基本は PDCA がハッキリしているのですが、かなり複雑な構造になりました。組織を取り巻く状況や利害関係者の要求事項から適用範囲を導き出す、さらにここから自社の課題としての 「リスク及び機会」 を検討し、リーダーシップの下で目標展開や様々なプロセスで改善、解決する構造になっています。事業プロセスと MS の統合や組織の戦略的な方向性など、この辺りは経営者にしか出来ない。それからプロセスアプローチという手法も導入され、力量はグッと重くなり、製品のライフサイクルに対する環境影響の考慮と共に設計 ・ 開発も入りました。環境は、今までは法令順守 + 環境側面の抽出、計画と目標展開、達成状況、内部監査とマネジメントレビューといった、PDCA がハッキリとした、割とシンプルな構造だったと思いますが、同じ PDCA でも新規格はそのつもりで読むとビックリすると思います。一言で言うと、「やる事がもの凄く増え、複雑になった。」 のですよ!

また、両規格で、特に印象的な事は経営者の責任が一層重くなりました。MS の有効性についての説明責任が明確になり、事務局への任せっきりはもう無理でしょうね。経営者が主体となって取り組む必要があります。事業プロセスと MS の統合も重要。それから設計・開発の恣意的な除外はもう無理です。JAB は、適用範囲の妥当性に疑問がある組織は少なからずあると見ているようで、設計 ・ 開発を含む適用範囲の決定は重要な関心を示していると説明がありました。経営者は、適用範囲の妥当性に関する説明責任を負い、審査員はその説明と審査上の客観的証拠をもってその妥当性を検証し、報告しなければならない。この機会に設計 ・ 開発を入れることを考えた方が良いと思います。「組織を取り巻く内外の課題」 「利害関係者の要求事項」 を考慮した適用範囲の決定は、JAB は相当重要なプロセスと捉えていると繰り返し説明がありました。

そもそも、設計 ・ 開発は適用除外していながら、実は、大半の組織は普段から業務の中で行っているという理解がされていない。誤解があります。設計 ・ 開発は全行程の中でも上流に位置し、ここで間違えるととんでもない損失が生まれるため、しっかりと設計 ・ 開発を行う事、これが目的の筈です。製品やサービスがちゃんと利益が出て、安全も確保され、使いやすい、ユーザーの使い勝手や差別化、環境影響も考慮した設計 ・ 開発。「間違いの無い製品を作る」 うえでとても重要なプロセスなのにその理解が無く、ただ面倒だから、記録、記録で手間だから除外する。この無理解が悲しいですね。自社の利益 + 信用を守る大事なプロセスなのに!
それから、環境における設計 ・ 開発の位置付けは、「ユーザーが製品を使用するにあたり、環境に負荷を掛けないような製品を設計する。」 という意図があったのだそうです。その実現のために ISO 規格に盛り込まれたという経緯を聞きました。

ところで、所属する審査登録機関の N 審査本部長が言うに (帰路、駅でバッタリ! 立ち話) 「小さな組織は当然リスクが小さいし、難しく考える必要は無い。何も一律に考える必要は無い。大変だ、大変だという変な誤解を招くのが心配だ。」 と言うのです。まぁ、ねぇ・・・。私が所属する審査登録機関は、私を除くと頭脳明晰、真面目な人が大半で、規格を真正面から読んでしまうのです。審査レベルの高さは業界随一! (これも私だけ “落ちこぼれ” を除く。) 日々の審査席上で、皆、次の規格の説明をしていると思いますが、どんな説明をしているんだろう?

ただ、コンサルタントの責任と役割は重く、余程規格を理解していないと、先ほどの N 本部長の言うような組織のサイズに合わせたシステム構築は難しい。今までのような 「 ISO の取らせ屋」 的なコンサルは、もう無理です。小さな組織に合わせたコンパクトな “経営” システムの構築が出来るか否か・・・。
コンサルタントの皆さん、研究会で一緒に勉強しませんか?

気が重たくなった 1.5 日間の研修会でした。(あぁ〜疲れた!)

今回はこれまで!


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