株式会社 渡辺コンサルティングオフィス
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…渡辺コンサルの独り言…

(2016年9月18日付)

〜認証制度って何?〜

皆さん、今日は、停滞した秋雨前線を台風が刺激して、いやぁ〜毎日毎日雨ですね。傘を持たずして外出できません。早く秋晴れのスカッとした青空が見たいものです。(関東南部、土曜日は晴れた?)

さて、この業界も色々とあります。新宿にあるI社は、企業からマネジメントシステム運営を一手に引き受ける仕事をやっていて、大いに業績を伸ばしているようです。HPを見ると17年間、延べ 7,000 件の実績を謳っています。完全な運用代行、つまり、企業にとってみればマネジメントシステムの運営丸投げです。しかも安い! 当然、結果としてISO認証制度は空洞化が進み、全くの骨抜きになっています。そもそも、こういうニーズがあるという事を忘れてはいけない。皆さん、どう思いますか?

この企業の事を考えると、次の事に思い至ります。

@ ISOの認証制度というのは、そもそも一体何なのか?
このI企業は、ISO認証制度そのものが持つ弱点、つまり、「ISOは認証さえ取れれば良い」という企業ニーズに見事に応えている。それでは、ISOの認証をしているということは、企業にとって、この日本という社会の中でどういう価値があるのか?業界は、先ず、この答を出さなければならない。
日本経営品質賞なるものがありますが、ISOの認証は企業価値を高めるような意義は全くありません。誰でも認証なんか取れるし、他人に全て任せていても認証OK! でしょ?
A 「経営者にマネジメントシステムを理解して貰う」 という業界としての努力不足が露呈している。
「ISOは大変だ、やらない方が良い」 「記録さえ取れていれば、審査は何とかなる」 「余計な記録や規定を作れと言われ、負担が大きい」 といった声に業界が応えていない。マネジメントシステムを一番理解していなければならないのは経営者だと思うのです。しかし、自分の会社の売上 ・ 利益を出すためのシステム構築という点が全く理解されていないし、業界として難解なマネジメントシステムの理解と社会的周知と言う点で努力をしてこなかった。また、冒頭で書いたようなI企業が伸びる土壌を作ったのは審査員やコンサルタント、つまり、我々業界そのものである、という事を自覚しなければならない。
B ISOの規格要求事項は難しく、容易に理解が出来ない。
この点はもう言い訳が出来ないと思います。前述にもありますが、業界として、何故、もっと理解を広めようとしないのか? 疑問です。

最近、コンサル先で、企業担当者に「皆さん、ISOの審査って、どう思いますか?」 と聞く事があります。大体は 「重箱の隅をつついたような話ばかり」 「余計な仕事が増えるだけ」 といった声が大変に多い。残念ながら 「会社の仕事に役立つ」 という声は聞いたことが有りません。また、審査報告書を見ても、「これが審査なのか?」 と疑問を感じるような事例も幾つも見ます。本当に残念。コンサルタントも然り。「一社20万円でマニュアルを作ります」 という商売を平気でやっている。これでは、冒頭のI企業のような代行業が大繁盛するのも分かります。

最近、コンサルでも、審査でも 「企業がシステム化をするメリットは何か?」 という事を話します。皆さん、どう思いますか?これは、付属書SL (共通要素) のまさに意図するところです。

マネジメントシステムとは 4M+1M に基づき、あるプロセスに対してPDCAを回す事です。

< CSF = Critical Success Factor > (重要成功要因)
・マン = 人的側面 (教育 ・ 訓練)
・メソッド = 作業の標準化 (作業基準や規定の設定及び不適合の再発防止対策)
・マシン = 適切な機械 ・ 設備の使用 (メンテナンス)
・マテリアル = 適切な材料の投入 (品質と原価を考慮、受入検査の実施)
      +
< KPI = key Performance indicator > (重要業績評価指標)
・メジャー = 測定 (基準の設定とそれに対する達成度評価)

あるプロセスの構成要素 (4M+1M) から不確かさの影響 (つまり、リスク) を如何に低減し、間違い無く意図した結果、つまり、或る製品を製造し、サービスを提供し、企業の目的とする売上 ・ 利益を確実に達成する、これがシステム化の目的です。また、年間売上は、これら日々の活動の集積の結果です。

誰のために企業のシステム化をするのか? という事を考えると、とても、マネジメントシステムの運用を代行業者に全面委託するという発想は出てきません。業界の一員として、本当に忸怩たるものがあります。また、企業にとって認証を取得する事の価値を上げていく、明確にしていくという取組みをしなければならないのではないだろうか? 企業の格付けというか、社会的評価に繋がるような制度設計をしなければならないと思います。それには、審査員自身も “財務の視点” 含めて、もっと実力をつけなければならないし、コンサルタントも社会的認知の下での認定 (資格) 制度 (以前、確か日本規格協会がやったような?) を確立しなければと思います。

今回はこの辺で。


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