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…渡辺コンサルの独り言…

(2016年10月2日付)

〜あぁ、日本人だなぁ!〜

皆さん、こんにちは、いやぁ 〜 早いものでもう10月です。本当に月日が経つのは早いですね。さて、超多忙です。また、超短縮ヴァージョンですので、宜しくお願い致します。

標題にありますように、今回はいつものマネジメントシステムの話題から離れ、日本人の悪い癖、特性について書いてみようと思っています。しかし、結果としてマネジメントシステムの話になるのですが・・・。

昨日の朝日新聞の朝刊一面に、例の豊洲市場の土壌汚染対策の盛り土が無い問題で小池知事が会見を行い、「責任者を特定することは難しい」 と調査結果を発表したとあります。また、「今回の事態を招いたのはガバナンス (内部統制) と責任感の欠如」 と厳しく批判したともあります。これを読んで、つくづく 「あぁ〜日本人だなぁ」って思いました。

同じ朝日新聞の 2015 年9月26日の天声人語にこうあります。

戦前の日本は、どのようにして先の戦争に突入していったのか。政治学者の丸山真男は、敗戦直後に執筆した論文で喝破している。「何となく何物かに押されつつ、ずるずると。」 これは驚くべき事態だ、と。ナチスの指導者は開戦への決断をはっきり意識していたに違いない。しかし、日本では、我こそが戦争を起こしたという意識を持つ指導者がいない。日本では主体的な責任意識が成立するのは難しい。丸山の診断である。

この時の天声人語は、新国立競技場の旧計画が白紙撤回されるまでの経緯について述べているものですが、いかにも日本人の悪い癖が顔をのぞかせているのが分かります。

今回の盛り土の問題も、いつの間にか議論の流れや空気の中で決まってきて、誰かがハッキリと責任を持って決断した訳ではない。全く体質は変わっていないですね。しかも、集中管理 (ガバナンス) が無い、縦割りの無責任な組織体制の結果、億単位の膨大な負担や夥しい犠牲を強いられるのはいつも国民であり、都民であり、市民なのだと思うのです。

以前もご紹介しましたが、「 「超入門」 失敗の本質」 鈴木博毅著 ダイヤモンド社刊は皆さんに是非、読んで頂きたい本です。この本はもともと 「失敗の本質」 日本軍の組織論的研究 戸部良一、寺本義也、鎌田伸一、杉之尾多孝生、村井友秀、そして野中郁次郎といった方々の共著であり、大東亜戦争における日本軍の組織的な失敗を分析した書籍として紹介されています。まさに名著、日本人が反省すべき点が羅列されています。ただ、少し難解で、読み難いと言われていて、著者はこの点を考慮し、現在の社会に投射し、引用し、分かり易く解説したのが本著という事になります。

「失敗の本質」 から学ぶ 「敗戦7つの理由」 には以下が列挙されています。

  1. 戦略性:日本人は「大きく考える」ことが苦手であり、俯瞰的な視点から最終目標への道筋を作り上げることに失敗しがち。
  2. 思考法:日本人は革新が苦手で練磨が得意。
  3. イノベーション : 自分達でルールを作り出す事が出来ず、既存のルールに習熟することばかりを目指す日本人の気質。
  4. 型の伝承:創造ではなく「方法」に依存する日本人。
  5. 組織運営 : 日本軍の上層部は、現場活用が徹底的に下手。現場活用を考える。
  6. リーダーシップ:環境変化に対するリーダーの役割。
  7. 日本人的メンタリティ : 「空気」 への対応とリスク管理。

前述しましたが、日本人は、プロジェクトが大きくなればなるほど集中管理が出来ず、縦割り行政が横行し、空気や流れの中でいつの間にか重大な判断が下され、無責任でバラバラな行動に走る。さらに、戦略も戦術も持てず、行き当たりばったり。バラバラな活動に利権が絡み、一部の企業や個人に莫大な金が流れ、結局は、国民や市民の税金がとんでもない使われ方をされる。戦時においては数百万人もの犠牲が生まれる。例えば、2020 年の東京オリンピックにしても、何処で、誰が、いつ、何を、どのように決めているのかまるで分かりません。結果として億単位の金がムダになり、迷走ばかりが目につきます。この金は、もともと一体誰の金なのでしょう?

我々日本人は、先の大戦から何を学んだのか? これは不適合の発生 (特に重大なクレーム) と原因の分析、再発防止に向けた取組みと全く同じです。反省をし、その反省をどう活かすのか。この点にどれだけ組織が真剣に取り組めるのか? 考えたいところです。

今回はこの辺で。


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