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…渡辺コンサルの独り言…

(2015年10月4日付)

〜内部監査 その1〜

9月28日の夜は快晴、スーパームーンをご覧になった方も多いのではないでしょうか? 地球と月の距離が最接近。確かにいつも見る月より少し大きいかな、という感じがしました。ただ、「確かに言われてみれば・・・」 という感じで、ハッキリとデカい! 訳じゃぁなかったように思いました。まぁ、それにしても中秋の名月に相応しい、素晴らしいお月さまでしたね。思わず拝んでしまいました。(南無阿弥陀仏・・・。)

さて、ようやく内部監査を取り上げます。この内部監査も悩まれている企業さんが多いのではないでしょうか? 「形骸化している。いつも4章から8章で、○○がありますか? というレベルに留まっている。」 等と審査員から指摘を受けたことのある企業さんも多いと思います。しかし、それも無理なからぬところがあります。何故なら、一般的に内部監査員養成講座は集合研修ですよね? 集合研修というのは、様々な企業から内部監査員予定者が集まってきて、内部監査の一般的なやり方を教えてもらう。集合研修はあくまでもやり方を教える場であり、内部監査をどう活用して、企業経営に役立つ、有効な内部監査のやり方など教えてくれません。そして、最後にテストをやって合格者 (絶対に合格できる) に修了証を発行する。これが内部監査員養成講座の一般的なスタイルです。また、企業側も、有資格者をレベルアップコース (中級編) やさらに、上級編といったコースを受講させるという考えは少ないように思うのですが、如何でしょうか?

自動車の運転免許と同じで、免許を取るためにハンドルの握り方、ブレーキの踏み方は教えるが、免許を取った後、車をどう動かせば仕事の役に立つか、これは教えないし、また、教えられないかも知れません。実際の車の運転は、毎日車に乗って、ヒヤヒヤしながら経験を積んでいき、その経験の中で安全で効率の良い運転の仕方を身に付けていきますが、マネジメントシステムの一部である内部監査はそうはいかない。毎日内部監査をやっている会社など無いからです。(そういう視点をもって仕事をして欲しいものですが)

そもそも内部監査とは何でしょうか? 2015 年度 ( FDIS ) 版では、内部監査に関する要求事項は以下のようになっています。所謂、内部監査の目的です。

9.2.1 組織は、品質マネジメントシステムが次の状況であるか否かに関する情報を提供するために、あらかじめ定めた間隔で内部監査を実施しなければならない。
a) 次の事項に適合している。
 1) 品質マネジメントシステムに関して、組織自体が規定した要求事項
 2) この国際規格の要求事項
b) 有効に実施され、維持されている。

つまり、品質・環境・情報 (ISMS) など、マニュアル以下組織が定めた社内システムへの適合確認 + ISO規格要求事項への適合の確認と、さらには、そのシステムに従って (?) 現場で行われている業務・作業が果たして有効か、また、維持されているか。この二つを内部監査で確認してくれ! と規格は言っています。
適合性確認と言うと、「この文書や記録はありますか? 記録に押印はありますか?」 的なシステムの運用確認になり、正直あまり面白くありません。内部監査をする方も受ける方も、内心 「こんなことをして何になるのか?」 といった思いがあると思うのです。やはり、大事なのは b) で、システムの有効性、実施状況、維持状況の確認です。ところが、これが難しい。一般研修的な講座では中々教えられないところなのではないでしょうか? 経験の世界でもあります。

弊社では、「5W1H+α 」 と 「4M (マン=人の力量、メソッド = 手順・基準、マシン = 設備・機械、マテリアル = 材料) の二つの確認をするよう、内部監査員養成講座 (実務編) で指導しています。

例えば、5W1Hによる確認とは・・・。

誰がその処理や操作など、誰がやるのか?
何を何をやるのか? その目的は? 対象は?
いついつ、行うのか? 何故、そのタイミングなのか?
どこで何処で行うのか? その際に留意することは?
どうするのかどのような処理や操作を行うのか?
何故何故、行うのか? その理由は?
基準 ・ 規定根拠は何か? それは何処に規定されているのか?
改善もっと良いやり方はあるか? 改善の余地はあるか?

※ この 5W1H+α の質問は、組み合わせても良いし、個々に使用しても良い。

この中で一番重要な質問は 「何故?」 及び 「改善」 の二つであると言っています。

4Mの質問例は以下のようになります。すべて “利益損失を予防する” のが目的です。

誰がやるのか、力量はあるのか、資格認定 (社内外) はあるか、経験はどうか、力量の評価はどうか、教育の計画はあるのか、教育計画へのインプットは何か
手順 ・ 基準手順や基準は明確か、それは不適合の再発防止を検証したうえでの最新の手順・基準か、有効な手順 ・ 基準か
設備 ・ 機械設備 ・ 機械のメンテナンスは適切か、メーカーの取扱い説明書にあるメンテナンスに基づき実施されているか
故障の記録は統計的なデータ分析はされているか、現場は簡単な修理は出来るか、補修部品は揃っているか、停止時間は記録され、データ分析は行っているか、これらデータはどう活用され、また、その効果は出ているか
材料適切な材料は入っているか、不適合は購買先の評価に繋がっているか、是正処置を求めたことはあるか、現地に行って是正処置の効果確認をしているか、記録はあるか

このように 「5W1H」 「4M」 と二つのアプローチを研修するように組んでいますが、しかし、講座の中でやったからといって直ぐには出来ません。やはり、経験がモノを言う世界。場数を踏む以外に方法は無いのです。しかし、例えば、「記録はありますか? その記録は何に使いますか? 何故、記録を取りますか? 必要な記録ですか?」 だけでも聞いてみて下さい。システムそのものの有効性 (果たして意味が有るのか否か) を聞く・・・、そんなところから始めると良いかも知れません。現場から色々な意見が出るかも?

今回はこの辺で。


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