株式会社 渡辺コンサルティングオフィス
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…渡辺コンサルの独り言…
臨時便

(2017年11月26日付)

〜目標設定と力量考〜

皆さん、ご無沙汰しています。大分寒くなってきましたが、皆さん、お変わりはありませんか? ご自愛下さい。私の方は猛烈な忙しさの真っ最中ですが、久し振りに土日とも自宅にいて、ちょっと時間が出来たので臨時便を発行します。ただ、年内一杯は審査、審査の連続で来週からまた “当面休刊” にしますが、いつも見に来てくださっている方々、本当にすいません。年内はもう少し休刊します。

<ご参考>
先日、とある段ボールメーカーさんのスキルマップを拝見した際に、非常に納得するものが有りました。その企業さんのスキルマップでは 「トラブル発生時の対応能力」 を評価項目に入れ、社員の力量評価をしているのです。これは大変良いですね。我々はプロの世界で生きています。その中で急な変更や品質異常、機械の故障、輸送事故、クレームの発生など日常的なトラブルは避けられません。その緊急事態が発生した際に、経営者が期待するような対応能力とは何か? そして各社員や社内で働く協力会社の人も含め、十分な対応能力を持っているのか否かを評価する事は重要な意味を持つと思います。また、こういったトラブルにしっかりと対応出来る事こそが “プロとしての力量がある” という事だと思います。

皆さん、9001 : 2015 を開いてみて下さい。8. 1 運用の計画及び管理の e) 2) の直ぐ下にこういう一文が有ります。

組織は、計画した変更を管理し、意図しない変更によって生じた結果をレビューし、必要に応じて有害な影響を軽減する処置をとらなければならない。

“計画した変更” とは、従前から計画した変更であり、“意図しない変更” とは突発的な変更で、上記のようなトラブルが発生した際に企業としての損失を最小限に留め、“意図した結果” への悪影響を最小限に抑える・・・、その時の対応能力を評価しているのです。
この組織さんは激論したと言っていました。何を以て異常とするか、何を以て対応能力が有るとするのか? 様々な意見はあるが、先ずは一歩踏み出してみようと言う事だと思います。この企業さんは、かれこれ4年程審査をさせて貰っていますが、こうやって一歩一歩進んでおられる。QMSの活用とその成果が確認出来ました。 

さて、前置きが長くなりました。皆さんの会社でも品質目標や環境目標を設定し、その達成に向けて日々、努力をされていると思いますが、その目標はどうやって立てました? 何を根拠にしてその目標を設定しましたか?
そして、その目標は経営者が示した “意図した結果 (成果) ” の達成と整合性が取れていますか?
9001 : 2015 は、経営者に対してQMS (経営システム) の意図した結果を達成しろと言っています。 「 5. 1. 1 の g) 」 それでは、意図した結果とは何か? 最終的には民間企業ですから売上 ・ 利益の達成でしょう。今年度の売上と営業利益や経常利益、その数字自体の中長期的計画における位置付けも重要です。今年度の売上と利益を設定し、各事業部や各部門がその達成に向けた目標を掲げ、行動計画を立案 ・ 実施し、そして年度末に評価する。私が今、言わんとしている事は、その数値の “精度” です。その目標が達成出来れば、経営者が意図した結果は達成出来るのですね?

もう一つ、お話ししなければならないのは “機会” です。9001 : 2015 の 「 0. 3. 3 リスクに基づく考え方」 には次のような解説が掲載されています。

機会は、意図した結果を達成するための好ましい状況、例えば、組織が顧客を引き付け、新たな製品及びサービスを開発し、無駄を削減し、又は生産性を向上させることを可能にするような状況の集まりの結果として生じることがある。

つまり、様々企業努力の結果 = 外部へ向けて又は内部努力の成果として或る “経営環境” が整い、その結果として新たなチャンス (機会) が生まれる事があると言っています。(生まれるとは言っていません)

この前提を踏まえて考えたいのは・・・

  1. 経営者は “機会” を明確にし、(経営 ・ 事業) 方針という形で社内に提示しているか?
  2. 各部門や機能が設定した目標は、経営者が目指す方針と整合性が取れているか?
  3. その “目標” はいつ、誰が、何の根拠に基づき、どのように決定したのか?
  4. “機会” を達成するため、社員や現場の人達は目標を達成する為の力量は備えているのか?

そう、まさに 7. 2 力量です。規格ではそのプロセスに携わる人々は力量 (経験、資格、教育 ・ 訓練) が有る事を要求しています。また、力量満たさざる人には教育・訓練を施してくれと言っています。

※記録ですが、力量の証拠としての記録を要求しています。教育 ・ 訓練の記録を取れとは一言も言っていません。力量の証拠としての記録を残せと言っているだけです。それでは力量の証拠とは何か? これは企業がそれぞれに決める事です。

<結論>
企業として目指している “機会” (経営目標) とは何か? その機会を実現するための方針と目標を設定し、その目標を達成する為の教育をしているのだろうか?
尤も、経営者は将来の企業の姿 (機会) を明確にし、社内に向けて発するという大前提があり、それがあって初めて具体的な目標の設定や、その達成に必要な力量が明確になるのだと思います。
※十年一日、何の変化もしようとしない企業には関係ない話ですね。

久し振りに “独り言” を書いたら疲れました。またね!


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